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04/28 富士山須走口〜新6合目付近〜須走口
2001年の3・4月は仕事が忙しくどこにも行けなかった。その前年から私は仕事上でモヤモヤしたものを抱えていたが、3月ついにキレたが何の事はない上司に出来ない宣言してからは絶好調に転向した。(結局やってることは同じなんだけどね、気持ちの問題)
さて、忙しかった分GWは遊ぶぞって、いきなり富士山滑りたくなって山渓の「Rock & Snow No.11」をひっくり返してみると、ちょうど富士山残雪スキーの記事が。しかも秀岳荘の栃内さんが登場している。萌え萌えで行くことに決めた。
それでもGW初日はどうかなって思っていたら、なんとなく5時頃目がさめたら結構いい天気、しかも天気予報ではGW中頃は天気が崩れそう。もう行くっきゃない。6時に城山町のアパートを出発。厚木で東名高速に乗って御殿場へ。おお、富士山が見えてきた。でもちょっと雪が少ないような。登りスタート予定の須走口=富士山五合目付近がちょうど残雪の切れ目になっている。北面の吉田口に切り替えようかとも思ったが、今日は時間があるので、須走口まで車で行って見ることにした。「富士山って以外に近いね、渋滞がなけりゃ」思いつつ8時半程だったかに須走口に着く。
<富士山遠景、須走口駐車場付近>
よかった、駐車場付近まで残雪が続いていている。これなら、最初からスキーシール付きで登って、降りもそのまま滑りこめそうだ。ブーツに履き替えて、9時過ぎにスタート。今回は夏登山道に沿って2時間ほど登ったら、そこから滑り降りようと決めて登山口に向かう。今回はついてるぞ、登山口からすぐシール登高できる。しばらく森の中を歩く。鳥が鳴いている。春スキーのいいとこは、こういったピクニック気分で歩けるとこかな。30分程で視界が開けてきた。

<須走口の茶屋、登山口、視界が開けてきた>
視界が開けるとほとんど直線的に登っていく。ガシガシ登るがなかなか高度を詰まらない。やはり去年からの運動不足がたたっているのだろう、休憩が頻繁に入る。振り向くと中山湖が見える。10時半ごろ山頂に雲がかかってきた。やはり天候が悪くなってきているのだろう。登り終了予定の11時頃には結構ガスってきた。

<終了間際のスキー場みたい、山中湖、ガスってきた>
体力的にもそろそろ限界だし、視界も利かないようになってきた。高度計を見ると2750m、登山口が2000m強位だから2時間で700m程登ったことになる。昼食をとってから、スキーシールを剥がし降りに入ろうとする。下りは登りの時に目星をつけていた、登りとは別の斜面を狙う。ところが、困ったことにその頃には、周りはガスっていてほとんど視界が利かない。待つ事15分位か、一瞬、ガスの切れ目に入った。すごい、整備の効いたスキー場内ゲレンデのようだ。まだ視界の利くうちに滑り込む。広い広い、でも岩が出てるかもしれないので押さえ気味にする。雪はいい具合に解けてぺったんこになった状態。板が水分を吸ってなかなかスピードはでないが、なかなか快適だ。2500m付近まで下ると視界も開けて下界が見えてきた。

<降りようとするが視界が…、やっと視界が利いてきた、終わって見返すともう曇り空>
途中、ボーダーが2人程キッカーを作って遊んでいる。2300m程になると残雪を選ばないと登り返さなければならないようになってきた。幸運にも1回だけスキーを脱ぐだけで、駐車場横まで滑り込めた。さすがにスキー場付近まで下ると水分含みすぎて板にブレーキがかかり逆に危なくなってきた。駐車場に戻って見返すと、朝方とは全く違って山頂は見えなくなっていた。
その日は富士山西麓の本栖湖キャンプ場に一泊する。
05/03〜06 立山スキーキャンプ
5/3 雷鳥沢キャンプ場
調子に乗って、GW後半は8年ほど前に行った立山雷鳥平へまた雪上キャンプ&春スキーをしに行くことにした。
富士山のときと違ってキャンプもあるため装備はフル装備となった。ザックは60Literで総重量22Kgなり。これで、キャンプ場まで滑り降りろってか。足腰に不安を覚えつつ、朝6時半に家を出てJR八王子で7時30分発の「スパーあずさ」に乗る。やっぱり座れない。やっぱ、新宿からじゃないと自由席は座れないね。

<信濃大町駅、黒部ダム、上部は曇りか>
10時半ごろ信濃大町到着。そこからバスとトロリーバス(路面電車のバス版)を乗り継いで黒部ダムに着く。映画「ホワイトアウト」のロケ地だ。さすがに黒部ダムはでかい。思わず、「織田裕二出て来ーい。俺と勝負しろー」って気分?
さらにケーブルカーで大観望に上がる。ここからはロープウェイだ。乗り場から見上げると、立山上部は曇りのようだ。

<室堂ターミナル、雷鳥沢キャンプ場>
案の定、立山上部はガスの中だった。視界は50mもない。前回の苦い経験がよみがえる。前回私は地図読みを全く間違えて、降りるべきところを登り一ノ越まで上がってしまった。立山をよく知ってる人はこれがどんなに酷い間違えかわかるだろう。文字通り180度違う方向に進んでしまったのだ。あのときのガスが酷くて人の歩いている方向についていってしまったのだ。しかもコンパスで確認しつつも180度違うゆえに間違いに気付かず、まさに思い込みで進んでいた。遭難寸前だったと今も思う。さすがに今回は全体の地形がわかっているため、そんな間違いはしない。でも、前回は一ノ越からトラバースしてキャンプ場に入ったので、室堂方向から雷鳥平に降りる道は覚えがない。途中1回、道を間違ってしまう。緩やかな登山道沿いとはいえ20Kgオーバーのザックを背負いつつ滑り降りるのは楽じゃなかった。なんとかテント場について人心地。室堂に2時過ぎに着いて、やっとこさ4時にキャンプインとなった。
5/4 雷鳥坂
翌日はピーカンの快晴。快適なスキーが出来そうだ。

<奥大日方面、雷鳥坂、尾根の向こうが剣岳>
今日の目標は室堂から剣岳に向かう途中のコルにあたる、剣岳御前小屋からの雷鳥坂の滑走だ。スキー滑走するのが目的なので遅めに8時頃出発する。テント場の高度は2300m付近.。シールをつけて登っていくと斜面がアイスバーン化していて、かなりカリカリの状態なのがわかる。こうゆう時はスキーアイゼンが有効なのだろうけど、そんなバーンは滑っても面白くないのでアイゼンは持ってない。時々、スリップしながらもシールの効く間は黙々と登る。途中、2500m付近からいよいよシールが効かなくなる。斜面は硬そうなのでツボ足でもいけそうだ。ここでスキーを外して、キックステップで登る。キックステップはブーツのつま先を雪面に蹴りこみながら歩くことだ。結構、ボードを担いだ者や同じテレマークを履いている者も多い。高度が上がるにつれテント場が小さくなっていく。今日は本当にいい天気で雲ひとつない。テント場の雷鳥平を囲む立山連邦もよく見える。

<雷鳥坂上部から浄土山・雄山・真砂岳の立山連峰(合成)、右下のしみ見たいのがキャンプ場>
特にトラブルもなく10時過ぎには御前小屋につく。高度は2750m位。ここは剣岳に登る人や剣沢周辺を滑走する人で結構賑やかだ。30分ほど休んで滑降に入る。結構、カリカリのアイスバーンだ。エッジでけづられた行きが、サラサラと軽い音を立てて落ちていく。転ぶと数百mは滑落しそう。ストックに滑落防止のピックを着けているが、スピードがついた状態では、ストップさせられるか不安だ。慎重にステップターンしながら降りていく。ガリガリ音が出る。登りは沢の逆側であるため、結構目立ったと思う。でもそれを確認している余裕はない。ちょっとスリップしたが、早めにピックを斜面に突き刺して事なきを得る。やばそうな面を半分くらい降りると、やっと余裕がでてきて、楽しめるようになってきた。途中から左方向へ大きくトラバース気味に降りる。テント場からみて広めのバーンがあることが判っていたからだ。

<雷鳥坂滑走ルート>
広めのバーンに入ってからは斜度も程ほどになり快適にテレマークターンを行える。ジャンプターンなんかも織り交ぜながらもどんどん降りる。12時過ぎにはテント場に戻って、昼食をとった。今日は始めかなり怖かったが、まあ充実した滑走だった。午後になって降りてくる人が多くなってきた。バーン上部にシュプールがついていることが判る。自分の時はほんのちょっとだけ斜面に跡がつくだけでとても確認できるようなものではない。この辺は午前中はアイスバーンがきつくなっていて、昼くらいからのバーンがやわらかくなってよいのだろう。3時頃には斜面はシュプールだらけでザクザクになっていた。
テント場から見えるところに、近くの山小屋が簡単なロープ−トゥーを張った即席スキー場を開いていた。時間が余ったので、そこで4時頃までゲレンデスキーをする。ここ雷鳥平の近くは地獄谷があって近くの山小屋で温泉が入れる。一遊び終えて風呂に入り、ビールを飲む。今日は極楽だ。テントで夕飯を食べた後、星を見る暇もなくグッスリ眠れた。テントでスッスリ寝れるのは慣れていてもそんなにないことだ。
5/5 山崎カール
2日目の朝もピーカンが続いている。今日はテント場でグダグダ使用かとも思ったが、この天気では滑りにいくきゃない。昨日より早めに出て、御山山頂を目指す。山崎カールを滑るためだ。ちなみに、新雪/深雪など条件のいい斜面を滑ることを'食べる'という。山崎カールはさすがに斜度がきついせいか、下から見てシュプールが少なく、「今日は山崎カール食べちゃうぞ」って気分が盛り上がる。
昨日よりも登る距離が長い。一旦、一ノ越のこるまで上がって、そこから御山山頂の御山神社を目指す。10時頃に一ノ越に着く。ここは黒部ダム方向への御山谷を滑る人で賑やかだ。ちょっと長めに休憩して10時半前に再度登り始める。ここからはシール登高ではなく、ツボ足で登る。南面の登山道がほとんど出ていて、スキーを担い歩いて登る。
ちょうど12時頃に山頂の御山神社に着く。ほとんど雪に埋もれた山頂祠にお参りしてから。パーフェクトバー(カロリーメイトみたいなもん)と小さなポットに入れたコーヒーで昼食をとる。おっと、お約束の魚肉ソーセージもあったな。さっさと昼食を終えて、シールを外し、すでにパンパンの足をマッサージする。こんなんであの斜度を滑降できるかな?ってちょっと不安。
さて、用意が整って御山神社裏手から始まる山崎カールの方に回り込む。ショートスキーを履いた先客がいる。斜面のトップ(高度約3000m)に立ってちょっと絶句。これはきつい。ニセコアンヌプリ北面よりもキツソそうだ。だが、バーンは午後になって緩んでいる。滑落してもやばそうな岩もなさそうだ。ショートスキーの先客と即席パーティ状態で同時に降り始める。やっべぇ、いきなり転倒で10m程落ちる。ちょっと右足首もひねったみたいだ。でもアドレナリン全開状態のため、直ぐ立ち直ることが出来た。でも、踏ん張りが利かないため1ターンづつ止まり気味になりながら降りる。こんなときはショートスキーは取り回しがらくでとてもよさげだ。実は今回は今シーズン買った、細めの板で来ていた。この板は細めの分、長目で190cmだ。いつもの180cmのカービングの方を持ってくればよかった。
なんとか急斜面部分を切り抜けたところで、足首が痛んできた。まだ高度は2600m付近、まだ300mは降りなければならない。庇いながら滑るのでバランスが悪く、右足が後ろ足になると堪えられず膝が落ちる。それでも山頂から続く斜面の最下部あたりにシュプールの入っていないバーンがあるのが知っていたのでそこに向かう。かなり右にトラバースするので、案の定シュプールが着いてない。喜んで入っていくと、午後でザクザクになっていて、新雪と同じ底がない状態になっていた。この雪状態では斜面からの反発がないので、自分でバランスとって積極的に板が反応するようにしなければならないが、疲れと右足首の痛みでバランスがとれない。ほとんど転がるように降りた。そこから、1kmほどダラダラの斜面を滑り歩く。3時頃やっとテント場に戻る。滑降に2時間も掛かるなんてほとんどないが、この日はすごく辛かった。

<山崎カール滑走ルート>
足首をしばらくアイシングして(雪上キャンプだから冷やすのには事欠かない)、4時頃また風呂に入りに行く。テントで晩飯食って、この日もグッスリ寝た。

5/6 帰宅
今日も天気がよいが、帰宅日だ。遅めの朝食後に手早く撤収を行う。ブーツに腫れた足首を押し込んで、ロープトゥーに向かう。足首が痛むので、歩く距離を少なくするためだ。食料の分多少すくなくなったとはいえまだ、15Kgオーバーのザックを担いでロープトゥーに掴まる。転ばずに上までたどり着いた。そこから1時間ほどかけて、やっと室堂ターミナルに着く。後は交通機関に乗って帰るだけだ。乗り換えのため黒部抱ダム上部を10数分歩かなきゃならないけどね。
おしまい。
地図作成:カシミール3D
文責:KappaKawamura 
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